「乙野四方字2作品」感想
「君を愛したひとりの僕へ」「僕が愛したすべての君へ」の2作品。
また名前が長いので記事のタイトルは作者様の名前を使いました。
この2つなんと、どちらから読むという決まりがなく、どちらから読むかによって読後感が全く違います。
どちらもひとりの男の一生を描いたものですが、それぞれヒロインが違います。
ぼくは「〜すべての君へ」から読みました。こちらはヒロインの和音と恋するお話で、少しトラブルもありますが、これを"後に"読めば、きっと穏やかな読後感に浸れるでしょう。
「〜ひとりの僕へ」のヒロインは栞です。多くは語りませんが、こちらを後に読めばきっと穏やかな気持ちでは終われないでしょう。
読後感の違いは、"どちらの物語のヒロインを読者は好きになるか"の違いだと思っています。そういう話の作り方をされています。
もちろんぼくの好きなヒロインは栞です。だから読む順番を間違えたとは思いません。みなさんにもこの順番をお勧めしておきます。